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4. 個性派な車輛たち
元々、宮城交通というバス事業者は車輛の仕様のバラエティが富んでいましたが、名鉄バスからの車輛転入によりそのバリエーションは乏しいものとなりつつあります。しかし、必ずしも宮城交通は多くのバスファンを裏切るわけではありませんでした。
名鉄バスからの転入車も、よくよく見てみると「え、どうして?」と思わせる仕様であることが多いようです。そんなマニアックな車輛たちにスポットを当て、ここでは数ある名鉄バスからの転入車の中でも“浮いた存在”となっている車輛をご紹介したいと思います。

西春駅〜名古屋空港連絡車仕様

裾に白帯がない分、宮城交通の標準塗装に近いのではありますが、それにしても窓下の帯が細すぎます。そして、窓上には帯がありません。
このカラーは名鉄犬山線の西春駅と名古屋空港を結んでいた空港連絡バスに採用されていたカラーリングで、ロゴマークが消され顔に逆三角を描いた状態で宮城交通の一員として活躍し始めました。
写真の仙台営業所に在籍するM1311号のほか、M1317号(後に再登録されS0028号に番号変更)、M1323号、また富谷営業所に在籍するM1326号、M1327号がこの仕様です。

写真 : U-MP218M(93年式) 商工会議所前〜電力ビル前にて
勝川駅〜名古屋空港連絡車仕様

こちらもまた同じような塗装ですが、窓上には帯が入り、また窓下の帯も若干太くなっています。また、裾部の塗装が高い位置まであるため、よっぽど宮城交通の標準塗装に近いのですが、それでもやはり“らしからぬ”塗装です。このカラーはJR中央本線の勝川駅と名古屋空港を結んでいた空港連絡バスに採用されたカラーリングです。やはり、ロゴマークが消され顔に逆三角を描いた状態で宮城交通の一員として活躍し始めました。
写真の仙台営業所に在籍するM1324号のほか、富谷営業所に在籍するM1316号がこの塗装です。

写真 : U-MP218M(93年式) 商工会議所前〜電力ビル前にて
もはや赤と白でさえない車輛

名鉄バスのカラーバリエーションの中でも、他と明らかに違うのがこのカラーではないでしょうか。仙台市内では、仙台南営業所に在籍するこのM1659号が唯一の存在です。

写真 : KK-MJ23HE(99年式) 南社会保険事務所前〜地下鉄長町南駅・太白区役所前にて
宮城交通標準塗装車?

いずれの車輛も名鉄バス時代のカラーリングを踏襲し、再塗装を施して出場した車輛までもが、名鉄バス時代の塗装に準じて裾に白帯の入る塗装となっていますが、何故かこの車輛は宮城交通の標準塗装で登場しました。
正確には、宮城交通の標準塗装ではなく、裾の白帯をマスキングし忘れただけのようですが、真相はどうなのでしょう。大型車では富谷営業所のM1426号ただ一台だけの仕様です。後に転入した中型車の一部にも見られます。

写真 : U-MP218M(94年式) 仙台駅前〜電力ビル前にて
フォグランプの丸い一台

名鉄バスからの中古路線車はいずれも角型フォグランプ仕様で登場していますが、富谷営業所に在籍するM1414号のみが丸型フォグランプ仕様で登場しています。現時点ではこの車輛のみの独自仕様のようです。

写真 : U-MP218M(94年式) 仙台駅前にて

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