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1. 名鉄バス概要 名鉄バス株式会社は、他の鉄道事業者系列のバス事業者と同じく、名古屋鉄道が行っていた乗合自動車部門が切り離されて設立した事業者で、設立は平成16年5月、営業開始は同年10月です。その前は名古屋鉄道自動車事業本部としてバス事業を行っていましたが、当時より俗称として「名鉄バス」と称されておりました*1。本項での「名鉄バス」とはその俗称としての名鉄バスを指します。 | ||
本社は名古屋鉄道と同じく愛知県名古屋市の同じ住所となりますから、宮城交通とミヤコーバスの関係を思い出せば宮城県民にとっては馴染みのある形態の分社モデルといえるかもしれません。 同社と宮城交通グループの関係については、宮城交通の合併成立から5年後の名古屋鉄道の経営参画に始まる歴史を書き並べることになりますので割愛しますが、現在も大変根強い関係にあることは揺らぎようのない事実です。 また、名古屋鉄道といえば赤一色の車体の車輛でおなじみですが、名鉄バスのカラーリングもそのスカーレットは生かされており、ベースカラーは白で、裾と窓下の帯が赤という塗装になっています。宮城交通の塗装と共通するのはそのような企業間のつながりが影響しているものと言えましょう。
写真 : 名古屋鉄道3500系 | ||
さて、名古屋鉄道そのものから名鉄バスの車輛に焦点を移しましょう。 名鉄バスの車輛というと、近年では独自の仕様らしい仕様も薄らいできたような印象がありますが、エアロスターMは一目で名鉄バス中古、もしくは同社の系列事業者の中古とすぐに分かる特徴がありました。それは、方向幕周りの処理や前面Hゴムなどに施されたステンレスモールの装飾などの仕様からです。 とはいえ、現在の名鉄バスの車輛も決して個性がないわけではなく、ダークグリーンの窓ガラス、黒く塗られたミラーの背面処理は特徴的です。そして、このような仕様で同社のカラーリングを施した車輛がグループ各社に新車として導入されているのも特徴的で、現に宮城交通にもこうした名鉄バス標準仕様の新車が2006年より導入されています。 写真左 : 名鉄バスのPJ-MP35JM(名鉄バスターミナルにて) 写真右 : 宮城交通に導入された名鉄バス標準仕様車のPJ-MP35JM(仙台営業所にて) |