エアーコンプレッサー 車輌が必要とするエアーを作る装置。エアーはブレーキや台車の枕バネなどもは無くてはならないもの。気動車にかかわらず電車も装備する。
バッテリー 電池のこと。エンジン起動には欠かせないもの。
セルモーター エンジンを起動させるためのモーター。駆動するためにはバッテリーが必要。エア式のセルモーターも存在する。
DF115 旧新潟コンバーター社が気動車用に製作した直結クラッチ付のトルクコンバーター。直結クラッチは湿式多板である。湿式多板クラッチは常に油で満たされるため冷却効果があるのが利点。
DB115 DF115Aの後継機。部品構成が異なる。
TC2 旧振興造機社が気動車用に製作した直結クラッチ付のトルクコンバーター。直結クラッチは自動車と動作原理の似た乾式単板である。DF115よりクラッチの離れ(切れ)が良いところが利点。
逆転歯車 エンジンの回転とプロペラシャフトの回転を逆にするための歯車。車輌形式によって装着される位置が異なる。
減速歯車 エンジンの回転を落として大きな力を伝えるための歯車。DF115系やTC2系はこの歯車が付いていない。
湿式多板クラッチ 薄い円板(クラッチ板)を何枚も重ねて押し付けて使う動力伝達装置。湿式とはいつも潤滑油で冷却されているということ。大きな力を伝達する車輌向き。ただし、クラッチ板を押し付けていなくても勝手に動力を伝えてしまう「つれ回り」現象が欠点。
乾式単板クラッチ 比較的厚いクラッチ板を2枚押し付けて使う動力伝達装置。乾式とは潤滑油の存在が無いということ。極端に大きな力を伝達することはできない。しかし、「つれ回り」現象が殆ど無く効率が 良いのがこの装置の利点。
シフトアップ バスのように1速、2速と速度段を上げていく動作のことをいう。←シフトダウン
ストールトルク 気動車が発進する瞬間のトルクコンバーターの回転力。非常に大きな力であって、電車を上回ることもある。
直結多段 直結段が2段以上あるトランスミッションのこと。現在の気動車は当たり前の機構。
連続定格 時間を指定しない最大出力や回転数のことをいう。国鉄時代は一時間定格という言葉があったが、日本での実状は連続定格に近い意味と判断される。
エンジンブレーキ エンジンとプロペラシャフトをクラッチで繋いだまま、エンジンの燃料噴射を止めるとエンジンを回す抵抗力でブレーキが掛かった状態となる。その現象をこう呼ぶ。
コンバーターブレーキ エンジンブレーキと似ている。エンジンブレーキはエンジンの抵抗力だが、こちらはコンバーターのかくはん抵抗を利用している。連続使用の際はコンバーター油を冷却する手だてが必要。
ランニングコスト 使用していく上で不可欠な経費。例えばオイルの交換や点検のための人件費もこれに該当する。
独ホイト 日本ではあまり知られていないが、世界ではトルクコンバーターを得意とする会社で知られている。日本のディーゼル機関車でホイト式というのはこの社名を引用したもの。
継電器 あるいはリレーと呼ばれる。通電して二次的に接点を動かす装置。
図は表示灯をスイッチで直接点灯させる回路と、リレーを使って点灯させる回路である。
リレーシーケンス リレーを直列に繋いだり並列に繋いだりして出来上がった指令回路。原理は単純なので覚えやすい。
図は運転士が直結位置にレバーを動かしてから、直結表示灯が点灯するまでのイメージ図である。
(あくまでモデルです)

1. 運転士がレバーを直結にする
2. R1リレー(運転士指令)が確立される
3. 湿式多板クラッチの油圧源があれば圧力スイッチオン
4. R1が閉じればR2リレー(直結可能条件)が確立される
5. SV(直結電磁弁)に通電され、クラッチに油圧が送られる
6. 正常にクラッチの油圧が上昇すれば圧力スイッチオン
7. L1(直結表示灯)点灯となる
DW 国鉄に納入されるトルクコンバーター付きトランスミッションは、DL、DCもDWという符号が与えられた。分割民営化後はトランスミッションメーカーの形式を使うこともある。