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車輛仕様の研究
1. 車輛装備編
(2) 全メーカー共通の内装
その1 降車ボタン
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もはや少数派となりつつある、90年新造分まで採用されていた降車ボタンです。発光部分は豆電球で、取り外せば簡単に電球のみを交換できる構造です。LEDと比較すれば寿命の短い電球を使っているからこその構造といえましょう。 霞の目営業所所属 日野 U-HU2MMAA 55-37にて撮影 |
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91年より採用され、99年まで継続採用となりました。ボタンの押し心地は非常に柔らかく、また発光部分はLEDになりました。 全国的にもまとまった数の採用例は仙台市交通局ぐらいのみという、極めて稀少な代物みたいですが、仙台市営バスでは最も一般的なボタンです。 霞の目営業所所属 日野 U-HU2MMAA 61-26にて撮影 |
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00年より採用されたボタンで、06年まで採用されていました。英文表記が省かれている点が気になるところです。 東仙台営業所所属 三菱 KL-MP35JM 07-27にて撮影 |
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07年より採用されたボタンです。車内のカラーデザインと合わせ、黄色い縁取りによって目立つボタンとなりました。 東仙台営業所所属 いすゞ PDG-LR234J2 08-13にて撮影 |
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他にも、車内全体で使われてはいないものの、部分的に採用されている降車ボタンがあります。最後にそれらについて紹介しておきましょう。 | ||||
番 外 |
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なお、この他にも04年に増備された“るーぷる仙台”専用車の09-20号では、導入年より仕様を優先して降車ボタンが選ばれたため、上記でいう3番のタイプではなく、2番のタイプのボタンが採用されました。 なお、これらの降車ボタンと連動して鳴動するメモリーブザーですが、05年度予算執行分の車輛まではこのようなチャイムが鳴動していました。 |
その2 降車ボタンのプレート
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このプレートは、今も見られますが、徐々に少数派となりつつあります。91年新造車まで採用されました。 このような横書きタイプの他、縦書きタイプもあり、設置箇所に応じて使い分けられていますが、極稀に在庫の都合からか、横用を使うべく箇所に縦書きのものがあったり、その逆があったりと、終焉という言葉を感じざるを得ない状況です。 霞の目営業所所属 日野 U-HU2MMAA 55-37にて撮影 |
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92年新造分よりこのようなプレートに変更されました。英文表記はやや主旨が分かり難い気もしますが、単に飾り程度に記されたものと思われます。99年新造の“るーぷる仙台”まで採用されましたが、翌00年度よりボタンに直接記述が行われ、一部の例外を除き原則的にこのプレートは廃止となりました。 霞の目営業所所属 日野 U-HU2MMAA 61-26にて撮影 |
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こちらは特急仙台空港線専用車に用いられていたもの。デザイン等は上のものと同じですが、素材がアルミ板となっています。 川内営業所所属 日野 U-RU1FTAB 61-20にて撮影 |
その3 吊り輪
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仙台の市バスでは写真のような二点支持型のV字型吊り輪が採用されています。発進・停止の繰返しであるバスの場合は、このような前後動揺に強い二点支持型の方が好都合ですが、あまり他事業者での採用例は見かけません。しかしながら、仙台市交通局ではこれが大きな特徴となっています。 ただし、やはり左右の揺れについては一点支持型と同じく、非常に弱いですので、さほどの混雑でもないものの立つ場合は、吊り輪よりは手摺を掴むのが適当です。 余談ながら、吊り輪の設置された高さは最も低い場所でも1,640mm(03年度導入車より1,600mm)なのですが、仙台の市バスというと吊り輪だけが4列という、全国的にも珍しいほどの高い“吊り輪密度”のため、降車時に頭をぶつけながら、という事は私の場合は当たり前です。要するに急停止などの際にどこにでも掴まるものが確実にあるように、という配慮なのでしょうが、なかなかこれはこれで辛いものがあります。 その吊り輪だけで4列という車輛の車内は下写真のような、非常に白い輪が目立つ状況です。日野ブルーリボンの場合は中扉付近より左側の吊り輪が、また富士重工ボディー装架車は後部では左右1列が省かれた状態と、車体メーカーによって配列が若干異なります。 上写真 : 七北田出張所所属 日野 U-HU2MMAA 62-76にて撮影 下写真 : 岡田出張所所属 日野 KC-HU2MMCA 66-06にて撮影 >> 更に深く知りたい方へ |
その4 運転席後部いろいろ
まずは目立つのがこの緑色のフレームの電照式の掲示板でしょう。本来は広告枠として活用されていますが、このように国際姉妹友好都市バスの場合は、ボディーデザインに用いている都市の紹介が記されています。
以前はこの表示機の中身は路線系統図でしたが、現在はその路線系統図が頭上広告枠へ移動しています。 また、その上には黒い箱がありますが、これは右折・左折・制動時にそれぞれその旨を表示する表示機で、1986年式の車輛より全車輛に搭載されています。 東仙台営業所所属 日産ディーゼル KC-UA460LAN 00-67にて撮影 画像の一部を加工しております。 |
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以前は仙台市バスの乗務員氏名札差しというと他事業者と同じく、前扉上部にあったのですが、現在はこのような電照式氏名札差しとなっています。 しかしこの装置、元々はというと大きさや色から“冷房中”の表示機だったのでしょう。全車冷房達成に伴い不要になった装置がそのまま流用された事になります。 電照式の氏名札差しは1997年式の車輛より新造段階で設置されており、それより前に製造された車輛については今もなお、うっすらと旧氏名札差しの痕跡が前扉上部に確認できることがあります。 東仙台営業所所属 日産ディーゼル KC-UA460LAN 00-67にて撮影 画像を加工しております。 |
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一時的な転属や、転出後何らかの事情からすぐに運用に入った場合など、この表記の改修が追いつかない場合、または必要としない場合はこの写真のようにシールによって所属事業所を修正する場合があります。 東仙台営業所所属 いすゞ P-LR212J 29-05にて撮影 許可を得て撮影。画像は加工してあります。 |
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この氏名札差しの車号表記については車輛によって異なり、登録車号にハイフンが含まれる場合と含まれない場合があります。ナンバープレートの表記ともまた異なるルールがありそうですが...。 霞の目営業所所属 三菱 U-MS729S 57-02にて撮影 許可を得て撮影 |
その5 座席とシートモケット
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現在、市バスでは上に掲載した3種類と、優先席である“ゆずりあいの席”の、計4種のシートモケットがあります。 左写真のものは、市バスでは割と昔から使われていたシートモケットで、90年式の車輛まで標準的に採用されていました。しかしながら、経年により張り替え工事が行われ、殆どの車輛が中写真のタイプに交換されています。 中写真のものは、91年式の車輛から現在に至るまで全ての車輛で採用されたモケットで、模様も入りました。表面がそれまでの緑一色のものと比べ滑らかですが、柔らかすぎる気もしなくもありません。現在、殆どの車輛がこのタイプとなっています。 最後に右写真のものですが、2007年以降の車輛では内装が八都市共通仕様に改められたため、仙台市交の車輛の内装の特徴であった緑色のシートモケットに別れを告げることとなりました。 左写真 : 霞の目営業所所属 日野 P-HU235BA 53-10にて撮影 中写真 : 霞の目営業所所属 日野 U-HU2MMAA 55-37にて撮影 右写真 : 霞の目営業所所属 いすゞ PJ-LV234L1改 06-11にて撮影 |
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こちらは特殊な座席です。 まず左写真はアドシート。これは05年3月より交通局にもお目見えした“アドシート”で、シートモケットの上に袋状のシートモケットを被せて加工する、新たな広告媒体として注目されているものです。09年3月まで地元サッカーチームである“ベガルタ仙台”の広告車2台のみで限定的に使用されておりましたが、現在では広告契約の解除と共に見られなくなりました。お披露目当時は今後も広告主が現れれば増加する見通しとのことでしたが、これ以外の採用例は現時点では確認されていません。 そして中写真と右写真は特急仙台空港線専用車の座席です。中写真の導入当初から専用車として使われている車輛については、車体外観の全日本空輸をイメージした塗装と対を成した形になるよう、東亜国内航空のマリーゴールドオレンジをベースにしたカラーリングが施されたという逸話が残されています。 右写真のシートモケットについては、元々観光事業用に使われていた車輛のもので、後に空港線に転用されたもののシートモケットは変更されませんでした。 右写真 : 東仙台営業所所属 日産ディーゼル U-UA440LAN 61-30にて撮影 中写真 : 川内営業所所属 日野 U-RU1FTAB 61-20にて撮影 右写真 : 川内営業所所属 いすゞ U-LV771R 57-67にて撮影 |
その6 運賃表と停留所名表示装置
その7 全車種共通のその他ワンマン機器
仙台市交通局自動車部の車輛の大きな特徴として、比較的最近の新造車まで、ワンマン使用を想定しておきながらも、車掌台が中扉横に設けられていた点が挙げられます。00年導入の車輛まで、こうした仕様で登場しています。 その中でも90年式よりも古い車輛については、運転士と車掌の間の連絡用ブザーが揃っていました。 赤丸で囲ったのは中扉の開閉用スイッチ、青丸で囲ったのは連絡用ブザーのボタンスイッチ、緑丸で囲ったのはブザーです。なお、これらのスイッチ類の回路は現在は使用しないため、新造時点より準備工事のみとなっており、回路上は開放されているということです。 実沢営業所所属 三菱 U-MP618M 55-48にて撮影 |
バス事業者によっては、車輛の導入時期によって整理券発券機が異なることがありますが、仙台市交通局の場合は全車輛が三陽電機(現レシップ)製の同じ整理券発券機を搭載しています。カードリーダーおよび整理券発券機の設置位置は、乗車口右手となっています。 長町営業所所属 日産ディーゼル U-UA440LAN 59-69にて撮影 |
(3) 全メーカー共通の外装
その1 車外インタホーン
他の中乗り前降り方式のバス事業者の所属車輛と同様、仙台市交通局自動車部の車輛にも中扉右側にはインタホーンが付いています。 このインタホーンから入力された音声は車内のスピーカーで流れますが、中扉が開扉中であるときを除き回路が開放されているため、中扉が閉扉しているときは使用できません。 実沢営業所所属 日産ディーゼル U-UA440LAN 62-50にて撮影 |
その2 乗降中表示灯
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93年式(リフト付き車については92年式から)の車輛より中扉もしくは前扉のどちらかが開扉中に点灯し、後続車のドライバーに知らせる表示灯が設置されました。 フレームの色は導入年によってまちまちで、実はハードウエアと塗装との間の相関についても研究の余地が多分に残されているようです。写真6については車椅子昇降用のリフトを備えた車輛のみに見られるもので、右側のディスプレイには「車いす」の文字が表示されます。リフト動作時に両方とも点灯します。写真7については、98年に2台が導入された日野製のワンステップバスのみに採用された横置き横書きのもので、この2台のみに搭載されていましたが、08年より0061号の装置が写真8のものに交換されてしまったため、残り1台限りとなっています。 写真1 : 実沢営業所所属 日産ディーゼル U-UA440LAN 62-50にて撮影 写真2 : 白沢出張所所属 いすゞ KC-LV280N 00-77にて撮影 写真3 : 実沢営業所所属 三菱 KC-MP617M 64-52にて撮影 写真4 : 東仙台営業所所属 日産ディーゼル NE-UA4E0LAN 02-26にて撮影 写真5 : 実沢営業所所属 いすゞ KL-LV834L1 07-21にて撮影 写真6 : 東仙台営業所所属 三菱 PA-MK27FH 06-12にて撮影 写真7 : 東仙台営業所所属 三菱 U-MP618M改 59-99にて撮影 写真8 : 岡田出張所所属 日野 KC-HU2MMCA 00-60にて撮影 写真9 : 霞の目営業所所属 日野 KC-HU2MMCA 00-61にて撮影 |
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